DIYで取付する、家庭用エアコン!電気店の技術!DIYマニュアル!!
DIYにてエアコンを取り付けしました。自分で取付される方には参考になると思います。エアコン取り付けは難しそうに感じると思いますが、ポイントさえ押さえたら大丈夫です。電気店の取付ノウハウを特別に伝授します。
はじめに
DIYとか言ってますが、実は、私は電気店の息子なんです。小学校の頃から手伝い(修行?)を始め、中学校では一人で取付できていました。
今回は電気店のガス漏れさせない、プロの技を惜しみなく紹介したいと思っています。
これをマニュアル化して売ったらダメよ!
室内機取付
まず、室内機を取付する為の金具を付けます。
予め配管用の穴が開いている場合は、穴に合わせて金具を取付します。この時に室内機の取付スペースも考慮して金具を取り付けしないといけません。
今回は下地が石膏ボードですので、そのままでは、ネジが効きません。石こうボードアンカーを使用して金具を取付します。
ポイント若干配管側を下げて勾配をとらないと、水漏れの原因になります。
室外機へのパイプを通す穴を開けます。
ドリルはHILTI(ヒルティ)です。ホールソーが何かでロックした場合でもHILTIなら空回りするので、安全です。
ポイント穴を開ける時は裏に、重要な梁や柱、電線などが無い場所を選んで下さい。
穴が開きました。
壁の構造が見えます。
フォームでせっこうボードを追加で張っているので、結構厚みがあります。実はかなり断熱効果が良くなってるんです。真夏の暑い時でも、一番小さい2.2kwのエアコンで十分冷えます。
昔ながらの、竹で編んで、土の塗り壁です。外はラス張りのモルタル塗りです。
壁の中にムシ等が入らないようにパイプを入れました。
そして、室内機と室外機を繋ぐ電線を入れておきます。3芯の1.6mm電線です。昔は4芯だったり、2芯のもありました。
室内機へ電線を繋ぎます。インバーターエアコンなので、3本あります。
色を間違えないようにしましょう。間違えると動きません。ちなみに室内と室外両方を間違えて、動かした達人もいます。真似しないように・・。
昔は番号だけの記載だったので、大変でした。
パイプを穴に通して、金具に室内機を引っかけて固定します。
ポイントこの時、水漏れ防止の為に、排水のパイプは下側になるようにしましょう。
今回は見栄えを良くするのと、耐候性UPの為に配管カバーを付けました。配管テープを巻く手間も省けますね。
ポイント水平部分は水が流れますので、若干の勾配をつけます。
上に3芯の電線を取付します。
下は室内機から来ている銅パイプを接続します。
配管の銅パイプを長さに合わせて、パイプカッターで切断します。
切断した銅パイプをフレアーツールを使って、フレアー加工を施します。
これがフレアー加工が終了した画像です。このラッパ形状になる事で、接続できるようになります。
ポイント突き出し量を多くしてフレアー加工し、ラッパの傘部分を大きめにして、接触面積を増やします。そして、フレアー部に加工ゴミが付着しているので、除去します。
フレアーナットを締める前に、フレアー加工した部分を見ながら合わせます。
ポイントこのまま、手でナットを回して、手で回せなくなるまで締めます。この時、多少パイプを揺すりながらナットを閉めます。
後は、トルクレンチを使って、規定のトルクで締めます。この時、1/2回転以内で規定トルクになるか確認してください。1/2回転以内なら、まずガス漏れする事はありません。
最後に
細い配管(高圧側)のバルブを90度で、約3秒程度開けてから、太い側の配管に付いているチャージ用の部分で、配管のエアーを抜きます。この作業をエアパージと言います。
インターネットでは、真空ポンプを使用しないと機器の寿命が短くなるとか、手抜き工事だとか、色々言われていますが、嘘です。冷媒を使ったエアパージしても寿命は短くなりません。元々冷媒は多めに入っています。
また、新冷媒は沸点の違う気体が混ざっているので、冷媒を使ったエアパージをするとガスの比率が変わり、冷えないとか言われてましたが、混ざった状態の液化された物が出るので問題ないです。また、気体でも一度混ざってしまったら簡単には分けれないそうです。
エアパージは低圧側のフレアナットを緩めて行うとフレア加工で出たゴミなどが排出できますので、密着が良くなり、ガスが抜けにくくなり、真空ポンプでやるより寿命が増します(笑)
しかし、環境を考えると真空ポンプ式でやる事を激しくオススメします。(一応ね)
新冷媒になり、オゾン破壊係数はゼロになったが、地球温暖化係数は増えたという・・。まっ、そんなもんです。
最後に高圧と低圧側のバルブを開けるのを忘れないようにしてください。以上で取り付けは終了です。