ALIGN T-REX450
軽量で高容量、高出力のリチウムポリマーバッテリーの登場により、電動ヘリコプターもよく飛ぶようになってきたので、そろそろ私も電動ヘリを始めてみようと思い、一番小さいタイプから買ってみました。
解説
このクラスでは一番高いけど、評判の良かったT-REX450SE V2にしました。初のカーボンフレームと金属ヘッドでした。
長所
- 小さく、排気で汚れたりしないので、手軽に飛ばせる。
- 重たいエンジン始動用の道具が要らない。
- 部品が安い。
- 電動なので、排気音が無くとても静か。
短所
- 軽いので慣性が小さく、安定性が無い。(風の強い日は普通に飛ばすだけで修正に気を使い過ぎ、楽しくない)
- リチウムポリマー(リポ)電池の取り扱いが難しい。(過充電と過放電にとても弱い)
- ダンパーが弱い。(私は硬度90の加工したOリングを使用しています)
- あまり精度が良くない。(センターハブ&テールハウジング)
リチウムポリマー(リポ)バッテリーについて
アラインの純正バッテリー(11.1V 2100mAh 22C)を使っています。現在は約35フライトです。アラインのバッテリーは使用後は結構膨らみます。しかし、時間が経ったり、充電すると収縮します。特に、初めの慣らしの時はビックリする位に膨らみます。アラインのバッテリーはシュリンクが緩いので膨らむそうです。わざと緩くして逃げを作っているそうです。なので、膨らむ事は気にしないでいいようですが、気になりますよね。
最近は寒くなってきたので、パワーが無くなってきました。しかし、少し温めて飛ばすと問題無いようです。実験してみると、どうやらリポは温度によって内部抵抗がかなり変化するようです。アラインの純正はEOS0610iで内部抵抗を測定すると、約25℃で約80mΩ位です。後日購入した、ROBIN(ロビン)は38mΩと内部抵抗が少なく、安いのにとても高性能です。
このように内部抵抗が低いリポほど、電流が流れた時の電圧降下が低く、パワーが出る事になります。20Cや50Cなどの放電性能を気にするより、内部抵抗がパワーと直結しているので、内部抵抗を気にした方がよいでしょう。
また、私はリポ長持ちさせる為に充電は95%までにして、放電も残した状態でやめるようにしています。容量で言うと、1100mAh位の使用となります。これで残量は約20%みたいです。リポは耐久性を考えると、半分程度の容量しか使用できないのかもしれません。そして、リポは100%保管すると良くないらしく、理想は55%から65%らしいです。なので、私は使用後に60%まで充電してから保管し、飛ばす前に95%まで充電しています。半分以上充電しているので、飛ばしたい時にすぐ充電できるという利点があります。
アライン純正のバッテリー(11.1V 2100mAh 22C)は50フライトした所で内部抵抗が約2倍になりました。その影響で、アイドルアップに入れると電流が増え、電圧降下により大幅な回転ムラがでるようになりました。アイドルアップに入れれないので、アライン純正はホバリング専用のリポとなってしまいました。内部抵抗が増えているので、当たり前ですが発熱がかなり増えました。このまま使用すると発熱によりさらにリポに負担が掛かり、更に内部抵抗が増えるという悪循環になりそうです。
リポを長持ちさせようとするのであれば、セル数を増やして高電圧にする事により、電流を抑えるのが良いと思います。内部抵抗が少ないリポは同じ電流で使用すれば、発熱も少ないので長持ちするのではないかと思います。アクレーン用のサンダーパワーは単セルでみても半分の内部抵抗です。もちろん発熱は非常に少ないです。最近はTURNIGYのリポが安くて、性能がいいですね。
改良
ローターヘッドのダンパーがとても軟らかいので、硬いタイプへ変更しました。
右の硬度90(純正とは全く、ゴムの固さが違います)のOリングを買って来て、ドリルを使って回転させながら紙やすり(サンドペーパー)で外径を削って調整しました。
ダンパーを硬くすると動きがシャキっとしますが、ヘッドのバランス狂いを吸収できなくなると、ミソスリがでます。ローター回転を上げると共振点を超えて、ミソスリは無くなります。
その後、ガタの多い純正スワッシュをガタの少ない3DXの物に交換したら、回転が低くてもミソスリは出なくなりました。ガタが多くてもミソスリは発生するのですね。
テールベルトの張りが弱かった為か、テールベルトがボロボロになってプーリーに繊維が撒きついていました。
T-REX450のテールベルトは弱いみたいなので、異音がしたらすぐにチェックしないといけないですね。交換後はきつめにテールベルトを張りました。
海外の動画でWD-40を吹いているのをみましたがどうなんでしょう?
ROBIN(ロビン)のリポ(リチウムポリマーバッテリー)を買いました。評判がいいので試しに購入してみましたが、本当にいいですね。
慣らし完了時のALIGN(アライン)と比べて、内部抵抗は約半分です。ALIGN75mΩ、ロビン38mΩでした。現在、ALIGN純正は55フライトで140mΩ程度まで上昇し、結構発熱します。このリポからロビンに変えるとホバリング回転数は違うし、発熱もしていません。内部抵抗が低いので電圧降下が少ないからです。値段も安い(約5000円)ので、本当におすすめのリポです。
動画
飛行動画 約17MByte (WMV 700kbps)2007年11月10日
公開終了